2005年10月27日

精神と世界に関する方法

H.パットナム『精神と世界に関する方法―パットナム哲学論集』大出晁 監修, 藤川吉美 編訳, 紀伊国屋書店, 1975.
(M.A.,1200+290)

かつて、パトナム訳者としての藤川氏を批判することになる方に、この本について伺うと、大出晁監修という点を指摘しておられました。

ただ、大出氏がどの程度関わっておられるのか、「編訳者あとがき」などではわかりません。


ぱらりと見ていると次のような一節がありました。

「あるイミで「確率」は素数を意味するが、他のイミでは「確率」は傾向を意味する」(152頁)

「素数」は謎ですが、この部分は手元のテキスト (Mind, Language and Rality, 1975, p.218) で "frequency" でした。


「本書の編集は著者[パトナム]と協議の上で決定されたものであり、著差の意見が十分にとりいれられている。したがって、著者の意向により論文の内容を変えた個所や、カットした個所も多くあり、また、各章の見出しも原論文の題名と異なっているものがある。」
「編訳者あとがき」より

パトナムによる「日本の皆様への序文」もあり、この本ではそうなのでしょうが、のちの訳での編集についてはどうなのでしょう。

barbara at 19:54│Comments(0)TrackBack(0) 哲学 

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